『カインド・オブ・ブルー』に参加したサイドマンたちのおすすめアルバム
2021/02/05
コレを起点に触手を伸ばそう
ジャズ入門者、ジャズ初心者の皆様!
これから、ジャズのアルバムをたくさん聴くぞ~!
でも、どれから手を出せばいいのか皆目見当が付かないぞ~!
そういう方のために、提案。
マイルスの『カインド・オブ・ブルー』から枝葉を広げていくのはいかがでしょう?
このアルバムに参加したジャズマンは、全員が全員、めちゃくちゃ凄い人たちばかりです。
ですので、このアルバムに参加したジャズマンのおすすめアルバムを聴くだけでも「ハズレ」なく「コスパ」の高いジャズの楽しみ方が出来ると断言できるのです。
読むのが面倒な人は、聞いたほうが早いかもです。
↓
ジョン・コルトレーン
テナーサックス奏者、ジョン・コルトレーンのおすすめアルバムは?
たくさんあり過ぎて迷ってしまうのですが、ここで1枚「いいやつ」を勧めておかないと、「地雷」を踏んづけてしまう可能性もあるので、ここは慎重に選びたいですね。
というわけで、「ブルー」つながりで、『ブルー・トレイン』で決まり!
参考記事:ブルー・トレイン/ジョン・コルトレーン
ちなみに、レーベルも「ブルー」ノートです。
ジャケットが怖い?
いえいえ、怖くありません。
意味ありげで深遠な雰囲気を醸しだしているのかもしれませんが、なに、レコーディングの合間にミントキャンディを舐めているところを撮影された写真がジャケットになっているだけですから(笑)。
キャノンボール・アダレイ
キャノンボールの特徴、朗らかでありながらもテクニシャンという良いところが良いかたちでまとまっているのが、『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』だと思うのです。
参考記事:ノウ・ホワット・アイ・ミーン/キャノンボール・アダレイ
これは、同じ『カインド・オブ・ブルー』に参加している、ピアニスト、ビル・エヴァンスもピアノで参加しているよ。
しかも、エヴァンスの代表作《ワルツ・フォー・デビー》も演奏されているよ。
1粒で、いや、1枚で2度おいしい♪
ビル・エヴァンス
ビル・エヴァンスのおすすめアルバムは、『ポートレイト・イン・ジャズ』が良いと思います。
なぜなら、ディズニーでおなじみの《いつか王子様が》を演奏している上に、『カインド・オブ・ブルー』にも収録されている《ブルー・イン・グリーン》も聴けるからです。
ウイントン・ケリー
ケリー好きとしては、ブルー・ミッチェルの『ブルーズ・ムーズ』なんかも捨てがたいと思うのですが(ジャケットも素敵ですし)、
参考記事:ブルーズ・ムーズ/ブルー・ミッチェル
彼のリーダー作となれば『ウイントン・ケリー!(邦題:枯葉)』が初心者におすすめです。
なにしろ、《枯葉》などおなじみのスタンダードが目白押し。
ベースも『カインド・オブ・ブルー』にも参加しているポール・チェンバースですしね。
シンプルにメロディを奏でる彼のピアノのスタイルは耳になじみやすいです。
じつは、リズム感が抜群に優れているからこそシンプルなメロディラインがカッコよく聴こえるんだということに気づいたあなたは、もう既にジャズ中級者です(ジャズに「級」なんてものはないけれど……)
ポール・チェンバース
ベーシスト、ポール・チェンバースの代表作といえば、ブルーノートの『ベース・オン・トップ』をおすすめしたいのですが、いきなり聴いて、いきなり嫌いになられてしまったらイヤだな、とも思っています。す。
なので、ここはもう、マイルスとやっているアルバム4枚!
参考記事:クッキン/マイルス・デイヴィス
参考記事:リラクシン/マイルス・デイヴィス
参考記事:ワーキン/マイルス・デイヴィス
参考記事:スティーミン/マイルス・デイヴィス
これはもう、4枚全部聴け!(笑)
え、無理?
1枚に絞れ?
じゃあ、しいて言えば『クッキン』。
《ブルース・バイ・ファイヴ》のグイグイと演奏を引っ張る強いベースをご堪能あれ。
ジミー・コブ
最後はドラマー、ジミー・コブ。
『カインド・オブ・ブルー』のレコーディングに参加したジャズマンの中では唯一ご在命(2018年現在)の彼には、ドラマーということも手伝ってか、リーダーアルバムは多くないのですが、コレなんかどうでしょう?
リメンバリング・マイルス~トリビュート・トゥ・マイルス・デイビス~
かつてのボス、マイルスをリメンバーし、トリビュートしているアルバムです。
80歳になっても元気なドラム爺、もといジャズ爺さんなのです。
グルーヴするドラミングから発散されるジャズな空気は、まさに「ジャズの生き証人」ならではのもの。
皆、おすすめ!
というわけで、以上おすすめしたアルバムは、どれもが良い!
1枚でも多く、耳を通していただけると嬉しいです!
そして、やっぱり、彼ら一人ひとりの音を聴いたら、再び『カインド・オブ・ブルー』に戻ってこよう!
聴こえ方が変わっているかもしれません。
そして、新たに深い観賞が出来ると思います。
記:2018/12/29